日本の労働問題の中で「社畜」という名称は広く世間に知れ渡っています。
では、その「社畜」と呼ばれるのはどんな人たちなのでしょうか。
今回は、社畜の4つの心理的特徴を紹介します。
1.責任感が強い
社畜は責任感がとても強いです。
自分の仕事に責任を持つことは良い事ではありますが、社畜は何があっても仕事をしようとします。
病気にかかったとしても、疲れていたとしても、自分がいなければ仕事が回らないと考え出社しようとします。
また、周囲が心配して退職や転職を進めたとしても、担当している業務が止まることに申し訳なさを感じ、聞き入れることはありません。
また、業務に対して責任感を周囲に求めてくることがあります。
例えば、有給休暇の取得について否定的な考えを持ったり、体調不良で休んだ人に対しては自己管理能力がないことを責めたりもします。
部下の社員が会社を辞めたいと言ってきたとしても、本人のことよりも「他のメンバーや会社とその取引先などに迷惑がかかる」と言って取り合わないこともあります。
そのため、周囲に人からは責任感の強すぎる人と思われてしまいます。
2.働いた時間を自慢する
仕事の成果よりも働いた時間を自慢してくるのも、社畜の特徴です。
業務の効率化や自身のパフォーマンスの改善などは気にも留めず、ひたすら長時間働くことが素晴らしいと思っています。
また、自分だけではなく、同僚や部下に対しても働いた時間によって評価します。
成果を出していたとしても残業時間が短い人に対しては低く評価し、成果が出ていなくても残業時間が長い人は高く評価しようとします。
つまり、労働時間が社畜にとっての価値になってしまいます。
そのため、友人などに話すときは仕事の成果を話すことはほとんどなく、先月何時間サービス残業をしたのか、どれだけ休日が少なかったのかということを誇らしげに語ってきます。
周囲からは、仕事の話をしない人、無趣味な人と思われることをしばしばあります。
3.成長という言葉が好き
社畜は「成長」という言葉がとても好きです。
満足な給料が出なかったとしても、上司から「成長したな」と言われることに喜びを感じます。
また、仕事を通してでしか成長できないと思い、遊びや趣味に対しては興味を持たないのです。
そのため、数少ない休みの日でも遊びに行くことほとんどありません。
家で、仕事を持ち帰ったり、自己啓発書を読んだりして常に自分を成長させたいと考えています。
一方で、仕事をしている自分、頑張っている自分に酔いしれているだけのことが多いです。
社畜は、成長について強く意識していますが、将来の姿や人生設計などについては深く考えることは少ないです。
そのため、成長してどうなりたいのかと聞いたとき、たいていの場合、そこまで深くないありきたりな答えが返ってきます。
4.経営者目線で物事を考える
社畜の特徴として、経営者の目線で物事を考える点があります。
例えば、自分や部下の健康よりも会社の売り上げや利益を心配したり、サービス残業をして残業代をカットしようとします。
極端な場合、行動基準がすべて会社になることもあります。
会社のことだけを考えるために、睡眠時間や休みを削ってしまったり、家族や友人とのコミュニケーションの時間をなくそうとします。
周囲に働きすぎだと言われても「社長はもっと働いている」「社長は休みなんてない」と経営者の目線で反論し、聞く耳を持つことはありません。
最悪の場合、気が付いたときには周りに誰もいなかったという状況に陥ってしまうこともあります。
以上、社畜に共通する4つの特徴を紹介しました。
社畜は、いつも会社のためを思って長時間働きます。
しかし、それが行き過ぎてしまうと、自分の体調はおろか大切なものまで失ってしまう可能性を秘めています。
もし「自分は社畜ではないか」と思ったとき、日ごろの生活や仕事などに対する考え方を振り返ってみることをオススメします。