名刺交換の仕方。渡し方から受け取り後のマナーまで

最終更新日:2014年12月27日

名刺交換のマナーは、新入社員研修で一通り教えられますが、説明内容に意外に抜け漏れがある場合があります。

また、完全にマスターしたつもりでも、ついつい忘れてしまう場合もあります。
そこで今回は名刺交換とその後のマナーの復習として、ポイントをいくつかご紹介します。

1.名刺交換は目上順から

ご存知の方も多いと思いますが、2社間の複数人同士での対面の場では、まずは互いの最も目上のクラスの者同士で名刺交換を行います。

最上位同士の名刺交換が終わった後は、最上位と相手側の2番目、3番目のクラスへと順に移って行きます。

順番でまごつくのは非常に格好悪い話ですので、事前に自分側の順番は認識しておくのが必要です。

自分側でクラス的に同立の人が居る場合は、名刺を交わす相手との立ち位置で、近い順で交換すればよいでしょう。

同立クラスに男女が居る場合、女性を先にする方が好感度は高いと思われます。

なお、相手にとって自分側の序列は、見ても分からない場合がありますので、相手をまごつかせない様に、
前の人の交換が終わる頃に自ら交換に向かいましょう。

2.名刺交換の順を正す場合

もし、自分自身の順番はまだ後なのに、相手側が間違ってしまい、先に自分と名刺交換をしようとした際は、自分より先の順の人を手のひらで差し、「こちらの者と先にお願いいたします」と伝えて一歩引きましょう。

場所が狭く、無理に順を変えにくい場合は仕方ありませんので、「狭いですので、私がお先にご挨拶させていただきます」と伝え、順を変えている旨を伝えながら交換に臨めばよいでしょう。

3.名乗り差し出すのは目下側から

意外に知られていないのが、この先に名乗る側はどちらかの話です。
通常は目下の会社側から名乗って名刺を差し出します。

お客様と業者の対面の場なら、業者側から先に名乗るのが普通です。

ジョイントビジネス等で一見上下関係がない場合でも、発起人と賛同者、ホスト側とゲスト側という見方で分類すれば、答えはでます。

発起人と賛同者の関係だと、普通は発起側が目上に当たります。

逆に発起側がお願いをしてジョイントが実現した場合、発起側がホスト側になりますので、発起側が目上に当たります。

完全にイーブンな関係同士であれば上下はありませんが、その場合は対面した個人の目上・目下(主に見た目、年齢層、役職を想定して判断)で対応しましょう。

どちらが上か分からない場合は、自分が目下だと思って先に名乗る方が無難です。

ただし例外として、会社として明らかに上側であっても、自分が新人や新参者である場合、自己紹介の意味で自分から名乗る方が好印象です。

お互いが先に名乗ろうとして声が重なった場合は、さすがにその場の判断で切り抜けましょう。

4.名刺の渡し方

誰もがご存知かと思いますが、名刺をお渡しする場合は、名前を相手側に向け、両手で名刺を持ってお渡しします。

名刺を差し出す位置は、相手の腕が少し前に出たところで自然に受け取れそうな位置にします。

名刺交換を行う相手がまだ残っていて、名刺入れを持っていると、両手で差し出しにくいですが、
その場合は片手で名刺を持ち、その下に名刺入れを持っている手を添えてお渡しする様にします。

差し出すと同時に、「XXXX会社の○○と申します」と言いながら、相手の顔を見ます。

その後、頭を下げながら「よろしくお願いいたします」と伝えます。

相手の顔を見るときは、あまり相手の目を凝視せず、軽く笑顔を見せながら顔全体を見る様にすると良いでしょう。

5.名刺の受け取り方

名刺を頂く場合は、相手の名乗りを聞きながら、名前を伝えられたときに相手の顔を見ながらできるだけ両手で頂戴する様にしましょう。

まさに頂戴する瞬間、相手と声が重ならないタイミングで「頂戴いたします」と言うのが良いです。

受け取った名刺を見ながら、できればお名前を復唱し、「○○様ですね、どうぞよろしくお願いします」と相手の顔を見て伝えれば好印象を与える上、自分でも名前を覚えやすくなります。

片手に名刺入れを持っている場合は、渡す時と同様に、片手を差し出し、その下に名刺入れを持った方の手を添えて両方の手で名刺を迎えに上がる様にします。

名刺交換の相手がまだ居る場合、受け取った名刺は直ぐに名刺入れには入れず、受け取った名刺を名刺入れの上に重ねて乗せていき、次の交換へと向かいます。

6.名刺を受け取った後の扱い

一通り名刺交換が済んだ場合は、お互いに着席することになるかと思います。
着席しても直ぐに名刺を名刺入れにしまってはいけません。

対面テーブルで着席の場合、受け取った名刺は、机の上で名前を自分側に向け、相手側の席の並びに横並べします。

横に並べるスペースがなく、縦にしか並べられない場合、明確な基準はありませんが、自分から見て右手の人の名刺を上(自分から見て遠い方)に並べるか、相手側の目上の順に並べるかのどちらかです。

円卓の場合は、対面テーブルと同じく、相手の着座位置に合わせて横に並べます。

相手側とL字型に並ぶテーブルであれば、名刺は相手の並びに応じて縦位置に並べます。

縦にも横にも全く名刺を並べるスペースがないのであれば、その時はさすがに名刺入れに直しても良いでしょう。

「お名刺、しまわせていただきます」と一言添えて名刺入れに直せば、とても丁寧な対応になります。

7.打ち合わせ後のマナー

名刺交換と打ち合わせを終えた後、目下の会社側から、その日の夕方や翌日に「先日は(本日は)、お忙しい中お時間をいただきましてありがとうございました」
といったお礼混じりのメールをお送りしましょう。

ただし、全員がお礼メールを送るのはおかしいですので、代表者・主担当となる人が代表して送る(自社側の他の人はccに入れるなどする)ようにしてください。

お礼のメールも、そんなに硬苦しくする必要はありません。
お互いビジネスの関係です。

お礼メールだけ単独で送る必要はなく、お礼メールの本文に本来の要件を合わせて連絡しても特に問題はありません。

逆に目上の会社側が先にメールしたい場合でも、礼を伝える文章を添えておく方が紳士的です。

お礼のメールを出すタイミングは、打ち合わせの結果次第で臨機応変に対応しましょう。
あまり商談直後にすぐメールするとせっついている感じがしてしまうので、タイミングはうまく図る様にしてください。

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