年齢を問わず、社会人になると、学生時代のような振る舞いが許されなくなります。
それは、「一人前の大人として認められる」と同時に、「大人の責任を持った行動が求められる」ということを意味します。
では、社会人と学生は、具体的にどのような点が違うのでしょうか。
1.社会人になると、規則正しい生活をしなくてはいけなくなる
学生時代は、友達と長い時間だらだら遊んでいたり、朝まで飲んでいたりして、翌日は遅く起きたとしても許されます。
しかし、社会人になると、朝早い出勤時間が決められているため、そのような生活態度を改める必要があります。
社会人になったら、自分の生活態度や健康管理などは、全て自分の責任において行わなくてはなりません。
「遊び過ぎて体調を崩したので、仕事に差し支えが生じた」などということは許されなくなります。
又、「寝坊して遅刻した」ということも、言い訳になりません。
そのため社会人は、自分の生活を自分で管理し、仕事に差し支えがないように気をつける責任があるのです。
2.社会人は、時間の自由がきかなくなる
学生時代のアルバイトなどは、比較的自分の好きなようにシフトが組め、労働時間もそこまで長くありません。
しかし、社会人になると、仕事に費やす時間が大幅に増えてくるのが特徴です。
「遊びたいから」「疲れて早く帰りたいから」という理由で、仕事を途中で放棄したり、自分の都合で勝手に会社を休んだりすることはできなくなります。
又、労働時間も長くなるので、どうしても生活が仕事中心に回っていくようになります。
学生時代のように、「自分の好きなことを中心とした生活」から抜け出さないと、社会人になってからの生活が辛いものになっていきます。
3.社会人は、幅広い年齢層・立場の人と付き合うようになる
社会人になると、交際する人間が増えてきます。
自分と同世代の人達だけでなく、自分の両親のような年齢の人や、今まで雲の上の存在のように感じていた地位にいる人とまで付き合う必要が生まれてきます。
又、それらの人々全てが、必ずしも自分と性格が合うとは限りません。
どんなに気が合わなくても、様々なタイプの人達と付き合い、仕事という共同作業を行わなくてはならなくなります。
学生時代だったら、気の合わない人とは付き合わなければ良いと割り切って、簡単に縁を切ることもできますが、社会人になるとそうはいきません。
どんなに気が合わない相手とでもうまくやっていける、対人関係のスキルが求められます。
社会人の人間関係は、学生時代に比べてストレスが溜まりますが、これを乗り越えない限り、一人前の社会人とは認められません。
4.社会人になると、自分のミスを「ごめんなさい」のひと言だけで解決できなくなる
仕事にミスは付き物ですが、学生時代のアルバイトなどであれば、何かミスをしても、「ごめんなさい」のひと言で済む場合がほとんどです。
しかし社会人になると、謝罪の言葉だけでは解決できないことの方が多くなります。
社会人に求められるのは、「責任」です。
自分が手掛けた仕事を、最後まで責任を持って終わらせることはもちろん、万が一何か問題を起こして会社に損害を与えた場合、謝罪の言葉だけでは許されなくなります。
減給や降格、場合によっては退職に追い込まれる事態もあるということを覚悟する必要があります。
それだけ、自分の全責任をもって仕事に取り組むことが要求されるのが社会人です。
5.社会人は、「空気を読むこと」を日々要求される
学生時代は、自分のペースで好きなように行動することが許されていました。
しかし社会人になると、「空気を読む」ということを、日々の仕事の中で厳しく要求されるようになります。
例えば、服装1つを取っても、TPOをわきまえた服装ができなければ、「社会人失格」の烙印を押されます。
又、例えば、言葉遣いや選ぶ話題に関しても、接する人によって臨機応変に変え、誰に対しても失礼のないような言動が求められます。
友達同士で好きなように行動したいた時とは、全く違う世界の中でやっていかなくてはならなくなるのです。
そのため、社会人になったら、一通りのビジネスマナーは自発的に勉強しておく必要があります。
学生時代に許されていたことが許されなくなる社会人
学生時代は大目に見てもいらえたことが、社会人になった瞬間、全く許されなくなるということに、最初は驚くかもしれません。
しかしこれは、社会人の誰もが通ってきた道です。
この厳しさを乗り越えられなければ、一人前の社会人とは認められないのが現実です。
今まで通ってきたことが、急に通らなくなり、最初はストレスを感じるかもしれませんが、大人の価値観を学ぶための第一歩でもあります。
自分を成長させるチャンスであると前向きに考え、社会人の覚悟を養いましょう。
この時に頑張ったことは、10年後20年後に、間違いなく大きな財産に変わっていることでしょう。
「あの時、厳しさに耐えて良かった」と、きっと感じるはずです。