わずかなアクシデント・ハプニングで大きく落ち込んでしまう人もいる一方で、尋常でないような逆境にもぐっと耐える人がいます。
逆境に強い人の特徴とは何でしょう。
彼らの特徴を見ることで、自分自身が強くなれるヒントともできるものです。
1.過去に何度か苦境を経験している
「生家が貧しく、毎日の最低限の食べ物にすら困っていた」とか「複数の大病に同時に襲われたことがある」といった人では、「あの経験に比べれば…」として、少々の逆境にはへこたれない傾向となります。
もっとも、ここは紙一重の部分でもあり、「自分はなんてついていない人間なんだろう」と考え、投げやりな人生を歩んでしまう人もいます。
もともとの資質もやはり関連はしています。
2.様々な状況を、平素から想定している
病気や怪我、災害、犯罪被害、困窮などは、「自分にも起きうること」として、想定することができます。
「もしこのような状況に自分が置かれたら、どうしたら良いか」と考えるクセがついている人では、実際に逆境に置かれても、冷静に対処することができるかもしれません。
「かもしれません」と断定しないのは、想像力が豊かでも、いざとなったさい実際の逆境の厳しさにうろたえてしまう人もいるからです。
様々な状況を考えられる視野の広さを持ちつつ、強さも兼ね備えている必要があります。
3.根拠がなくても、自分の運や強さを信じている
「根拠のない自信」は、その現れ方によっては厄介なものです。
できるわけもない事業のために多額の借金をしてしまうなど「無鉄砲」な行動にもつながりますね。
しかし、冷静さを保ちつつも、いざ逆境に陥ったとき「僕だけは大丈夫だ」「私は強運だからこれも乗り越えられる」と考えることは、強さにつながります。
そこに根拠がなくても別にかまわないのです。
4.困った事態にも、独自の価値を見いだせる
小さなことで考えてみましょう。
例えば転んでかすり傷を負ってしまうことは単純に言えばマイナスですが、良く捉えれば、体が修復され、治っていくことを学べます。
小さな子供でも感じていることです。
あまりに理不尽な理由で離婚に追い込まれた、職場でいじめに遭い苦闘の末再就職した、などの場合でも、それらの経験を活かして人にアドバイスができるようになりたいと考える、、あるいはより良い労働環境づくりに貢献しようと考えるなど、「独自の価値」を見いだせる人は逆境に強いといえます。
心理学的には「昇華」というはたらきになります。
5.もともと、人生とは逆境の連続だと考えている
野生の生き物などを考えてみると、天候変化に耐え、飢えをしのぎ、外敵から身を守るなど、その生活は正にサバイバルです。
保証されていることなど何もないと言っていいでしょう。
人生についてもこのような考えをしている人は、多少のことでは怯みません。
ネガティブ思考というのともまた違い、「苦しい人生を生き抜いてやる。
それが楽しい」というような独特の価値観を持つ人もいるのです。
6.冷静な分析力がある
逆境に強いというと「根性がある」など精神論的に捉えられがちですが、そればかりでもありません。
冷静な分析とそれに基づいた行動力も、逆境に耐える強さを作り出します。
例えば大怪我をし、身体の機能が一部回復しなくなったとします。
しかし、そこで奇跡的な回復を待つばかりではなく、可能な範囲でどのように良く生活できるか、先例などに基づいて分析し、実行可能な範囲で適切に行動できる人は逆境に強いといえます。
人生において、どうしても「逆境」はありますし、それが重なること、連続することもあります。
全く予想もしていなかった出来事に狼狽(ろうばい)することもあるでしょう。
そこで耐えられる人、乗り越えられる人の特徴を見てみると、パターンはいくつもあります。
「いかなることにも必ず耐えられる」とまでは行かずとも、逆境に強くなりたいものですね。
新たなチャンスをつかむにも、ネガティブな環境に耐え、乗り越えることは重要です。