係長の役割とは。現場のリーダーでありパイプ役!

最終更新日:2018年5月15日

会社での役職にはいろいろな種類がありますが、係長というとみなさんはどんな立場のどんな役割の社員を思い浮かべますか?会社の規模や業務内容によって係長の役割はもちろん違いますが、平社員と課長の間に位置する係長に求められるポジションは以下に紹介する例にほぼ当てはまります。

ここでは係長の会社での代表的な役割を紹介します。

1.文字通り係のリーダー

係長の会社での役割で、大規模な会社で「課」の人数が多くその中で「係」がはっきり細分化されて分業している会社の場合の係長がこれにあたります。

課長が「〇〇課」の長なら、係長は文字通り「〇〇係」の長です。

この場合の係長の役割はシンプルで、自分の係の部下に対する監督責任と決裁権を持って係に与えられた役割を遂行することになります。

そしていくつかの係を束ねる課長の指示を受けたり報告を上げます。

文字通り管理職というポジションなので自分で自ら実務を行うことよりも、自分の責任をもって部下への采配を行う役割が求められます。

その意味で名前が係長なだけで他の企業の課長やマネージャーと変わり無い役割と言えます。

2.課長と平社員のパイプ役

課長一人に対して係長が複数人いる会社では係長はそのポジションから課長と平社員のパイプ役としての役割が求められます。

たくさんいる課のメンバーに対して課長が満遍なく目を配るのは物理的に不可能です。

係長が自分の部下の業務の報告事項や問題点、意見を把握し整理して課長に報告、逆に課長からの指示を噛み砕いて部下に指示します。

ただし、ただの伝言役に徹してしまっては意味がありません。

管理職、平社員の両方の立場を理解して時には調整役になることが求められます。

3.現場監督

プレイングマネージャーとも言われるように、平社員と同じ業務をしながらなおかつ部下を管理するポジションが求められる会社も多いです。

それゆえに業務量がプレイヤー+マネージャーで多忙な割に役職手当が少なくて割に合わないポジションだとよく言われるのも納得です。

しかしながら、実務を一緒にやっているからこそ見える問題点、同じ苦労をしているからこそ素直に伝えられるアドバイスも必ずあり、この多忙さに根を上げてしまうか後々出世してからに活かせるかはその係長次第です。

4.課長への待機ポジション

上記の役割と複合的な理由で係長に就任することになりますが、当たり前ですがほとんどの会社で課長の人数は課の数とイコールなのでポストに限りがあります。

一方係長は人数に決まりがありません。

次期課長候補者をまず係長に昇進させ、管理職としての自覚や能力を経験させながら課長のポストが空くのを待つというわけです。

このポジションの係長は、課長の業務内容を常に観察し自分が課長になったつもりで、いつ課長になってもいいくらいのつもりで業務をしなければいけません。

5.課長の代理人

課長の決裁権限とほぼ同等の権限を係長が持っている場合は課長の代理人としての役割が求められます。

課長が不在、課長よりも係長のほうが実務への知識判断力を持っている場合は、係長決裁でそのまま部長に稟議が上がったり、係長が決裁したらあとは課長が黙って判を押すだけというパターンもあります。

この場合の係長も自分が課長になったつもりで課の全てを把握する役割が求められます。

6.課長のフォロー役

課長は管理職でマネージャーなので部下に対して時には冷たく納得できない命令を敢えて下すこともあります。

この場合係長にはフォロー役としての役割が求められます。

納得できなかったりモチベーションが下がってしまいがちな部下を、同じ実務をやっている立場として励ましたり話を聞くのです。

それにより、組織としては課長の命令どおり部下を動かすことができ、部下としても相談相手がいることでモチベーションを保ちながら仕事を進めることができ最終的にみんなの利益になります。

7.名ばかり管理職

上記のように係長には会社から期待される役割があり、それをきちんとこなすことで自分の成長や出世への足がかりになりますが、一方で係長という立場をブラック経営者に利用されるケースもあります。

平社員の場合残業代が出るのに、全く同じ仕事内容なのに管理職扱いで残業代が出なくなるというパターンです。

もちろん違法です。

もし万が一これに当てはまるようなら、係長という役職に惑わされず然るべき機関に相談しましょう。

8.窓際族

こちらも本来の役割とは違った係長昇進です。

本人の希望で終身プレイヤーとして最前線にいたい、リーダーの資質がないと会社が判断してずっと平社員のままの場合、温情や対外的なポーズとして一応の肩書きだけを付けることがよくあります。

その場合、ポストや他の管理職との上下関係に影響しない係長は丁度いいのです。

本人が納得していれば問題ないのですが、その事情を知らずに他の社員や取引先がその係長に対して決裁者としての役割を期待してしまうとお互いに困るので注意が必要です。

いかがでしたか。

自分が係長に昇進した場合、係長に期待される役割や権限は様々ですが、それをきちんとこなすことで将来課長以上へ出世する為のステップになったり、ビジネスマンとしての経験を積む良い場となります。

また、ビジネスの取引相手が係長の肩書きだった場合は上記の役割を持って商談に望んでいます。

社内でも社外でもこれらを知った上でお互いにビジネスを進めることで円滑な仕事ができるので頭に入れておきましょう。

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