仕事でうつ病になる人の初期症状7つ

最終更新日:2015年1月19日

うつ病は、重症化するまで本人も周囲も気付かないということがよくあります。
重症化してしまうと治療に時間がかかり社会復帰も難しくなります。

また、治療が遅れたために自らの命を絶ってしまうという取り返しのつかない事態に及んでしまう可能性もあります。
そこで、今回はうつ病を早期に発見するために、「仕事でうつになる人の初期症状7つ」をご紹介します。

1.夜、なかなか眠れない。もしくは朝はやく目が覚めてしまう

うつ病のほとんどが睡眠障害を伴っています。
眠れないとそのぶんまた症状が悪化するという悪循環に陥っていきます。
過労死による自殺はこのパターンです。

もともと労働時間が長く眠る時間を確保できない状態で無理をすると、睡眠障害を引き起こします。
そのうえ、仕事で気になることがあったり、精神的に追い詰められていたりすると眠れなくなってしまいます。
うつ病予防で大切なのは、きっちりと睡眠をとることです。

もしも、最近眠れないなと感じていたら、軽い睡眠導入剤を飲むなどして、眠ることが大切です。
また、睡眠障害の中には、夜中は元気なのに、明け方眠くなるという方もいます。
その場合、日中眠ってしまうので、結果、会社を休んでしまいます。

このような場合もうつ病が疑われます。
睡眠のリズムをきっちりするために、医師に相談したほうがよいでしょう。

2.やたらと涙もろくなる

精神面で、自分の無力感や孤独感からやたらと涙が出やすくなります。
自分は何をやってもダメな人間だ。
自分の将来は暗い。
など、悲観的な考えばかりが浮かんできます。

仕事での失敗が引き金となることが多々あります。
周囲も仕事で失敗したから泣いているのだろうと思って見過ごしがちです。

しかし、大の大人が何日も泣くというのは普通ではありません。
涙は時にストレス発散になり良い場合もあるのですが、今までと比べて泣く回数が多かったり、いつまでも同じことをいって泣いてしまう場合は注意したほうがいいでしょう。

3.ささいなミスを犯してしまう

うつ病になると、いままでできていた普通のことができなくなります。
たとえば、小学生が読むような漢字が読めなくなる。
簡単な足し算ができなくなる。
会社までど通勤方法がわからなくなる。
パソコンや携帯電話の使い方がわからなくなるなどです。

そんな時、うつ病患者はうつ病にかかっている状態なので、自分がうつだと気が付かず、無能な自分をせめてしまいます。
こんな簡単なこともできない自分はダメな人間だと。
そして、まじめで頑張り屋の人は、「絶対できるはずだ。」と頑張り過ぎてしまいます。

しかし、よく考えてください。
今までできていたことができなくなったということは普通の状態ではありません。
そんなときは、頑張るのではなく、うつを治すために休養もしくは治療することです。
うつが治れば、今までと同じように仕事ができるようになります。

よく、うつ病の患者に「がんばれ」といってはいけないといいますが、これがそのパターンです。
うつ病患者は頑張らなくていいのです。
治れば、ちゃんとできるようになるのですから。

4.異常に肩がこるなど肉体的な疲れがある

うつ病になる人は、仕事が忙しい場合が多いので、肩が凝っていても仕事のせいだと思いがちです。
しかし、強烈な肩こりはうつ病の症状の一種です。

うつになるとリラックスホルモンであるセロトニンが分泌できなくなります。
そのせいで肩こりや首のこりを引き起こします。
もしかすると、頑固な肩こりは仕事量のせいではなく脳内ホルモンのせいかもしれません。

5.食欲がなくなる、もしくは過食する

肩こりもそうですが、うつは自律神経を著しく失調させます。
そのせいで食欲が低下したり、逆に増進したりします。
普段と比べて食事の量がおかしくなっている場合は注意が必要です。

また、うつ病の典型的な初期パターンで、食べ物の味がわからなくなる味覚障害があります。
まるで、砂を噛んでいるように感じたり、塩分がわからなくなるというものです。

数週間で治る場合があるそうですが、味が分からなくなったら心療内科を受診することをおすすめします。

6.メディアが疎ましい

うつ病になるとテレビを見るのが嫌になったり、電話をかけたり出ることが嫌になるということがあります。
ほかの人が見ているテレビの音がうるさいと感じたり、電話がなると恐怖を感じたりします。

仕事から帰って、静かな家の中でじっとしている、そんな場合はうつ病の可能性があります。

7.身だしなみがおかしくなる

3でも触れたとおり、うつ病は普通のことができなくなります。
その代表的な例が入浴や歯磨き、化粧や着替えなどの身だしなみができなくなるというものです。
もしも、ボロボロの格好や悪臭を放っていても平気だという場合、うつ病が疑われます。

うつ病の初期症状を知って迅速に対処しよう

うつは自分では気が付きにくいものです。
もしも、自分でなくて会社の同僚や部下がうつ病になったときも、この初期症状のパターンを知っていれば、気付いてあげることができます。

今や風邪と同じくらい誰でもかかる可能性があると言われているうつ病。
仕事場で多くの人がうつ病の病状を知り、早期発見、重症化をふせぐ環境作りをしていくことは、とても大切なことです。

うつ病を知ることは自分も周囲も守ること。
仕事を頑張るばかりでなく、うつ病のことを知ることも社会人として必要なスキルとも言えるでしょう。

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